古い家はそのまま売れる?解体して更地で売却する場合との違いを解説

売却

築年数の古い家を売却するとき、

「こんなに古い家でもそのまま売れる?」
「解体して更地にした方が売りやすい?」
「解体費用をかけてから売った方が得?」

と悩む方も多いと思います。

結論からいうと、古い家だからといって、必ず解体してから売却する必要はありません。

古家付きのまま売却した方がよい場合もあれば、建物を解体して更地にした方が購入希望者を探しやすくなる場合もあります。

重要なのは、建物の築年数だけで判断するのではなく、

・建物の状態
・土地としての需要
・解体費用
・売却価格
・固定資産税等
・土地の境界
・再建築できる土地なのか

などを確認してから判断することです。

この記事では、古い家をそのまま売却する方法と、解体して更地で売却する方法の違い、それぞれのメリット・デメリットを分かりやすく解説します。


  1. ■古い家でもそのまま売却できる
  2. ■「中古戸建」と「古家付き土地」は何が違う?
  3. ■古い家をそのまま売却するメリット
    1. 1. 解体費用を先に負担しなくてよい
    2. 2. 建物を利用したい購入者も検討できる
    3. 3. 解体するかどうかを買主に任せられる
  4. ■古い家をそのまま売却するデメリット
    1. 1. 建物の印象で売れにくくなることがある
    2. 2. 買主が解体費用を考えて価格交渉することがある
    3. 3. 建物の状態について確認が必要になる
  5. ■解体して更地で売却するメリット
    1. 1. 土地の状態を確認しやすくなる
    2. 2. 新築目的の購入者が検討しやすい
    3. 3. 古い建物の管理が不要になる
  6. ■解体して更地で売却するデメリット
    1. 1. 売却前に解体費用が必要
    2. 2. 建物を利用したい購入者を失う
    3. 3. 固定資産税等が上がる場合がある
  7. ■古家付きと更地、どちらが高く売れる?
  8. ■解体する前に必ず確認したいこと
    1. 1. 本当に再建築できる土地なのか
    2. 2. 境界や越境に問題がないか
    3. 3. 解体後の土地に何が残るのか
  9. ■「解体更地渡し」という売却方法もある
  10. ■古い家だからリフォームしてから売るべき?
  11. ■古い家を売るなら最初に3つの価格を確認する
  12. ■よくある質問 Q&A
    1. 1. Q. 築40年以上の家でもそのまま売れますか?
    2. 2. Q. 古い家は解体した方が高く売れますか?
    3. 3. Q. 解体すると固定資産税は高くなりますか?
    4. 4. Q. 家を残したまま売り出して、売れたあとに解体できますか?
    5. 5. Q. 古い家は不動産会社に買い取ってもらえますか?
  13. ■まとめ

■古い家でもそのまま売却できる

築年数が古いからといって、それだけで売却できなくなるわけではありません。

建物が古くても、

・そのまま住みたい人
・自分でリフォームしたい人
・土地を目的に購入したい人
・購入後に建物を解体して建て替えたい人

などが購入する可能性があります。

特に土地としての需要がある地域では、売主が建物を解体せず、古家付き土地として販売する方法もあります。

そのため、

「築40年だから解体しなければ売れない」

「古い家には価値がない」

と最初から決める必要はありません。

まずは建物を残した状態で、どのような売却方法が考えられるのかを確認しましょう。


■「中古戸建」と「古家付き土地」は何が違う?

古い家を売却するとき、「中古戸建として売る」「古家付き土地として売る」という表現があります。

ただし、築○年以上なら必ず古家付き土地になるというような、一律の年数基準があるわけではありません。

一般的には、建物も利用する前提で販売する場合は中古戸建として、土地としての利用を中心に販売する場合は古家付き土地として扱われることがあります。

例えば、築年数が古くても、

・適切に維持管理されている
・リフォームされている
・現在も問題なく居住している

という建物であれば、中古戸建として購入を検討する人がいる可能性があります。

反対に、建物の老朽化が進み、そのまま利用することが難しい場合には、土地を中心に販売することも考えられます。


■古い家をそのまま売却するメリット

1. 解体費用を先に負担しなくてよい

大きなメリットは、売主が解体費用を先に負担しなくてよいことです。

建物の規模や構造、立地条件などによって解体費用は異なります。

また、実際に解体してみると、

・地中埋設物
・浄化槽
・井戸
・古い基礎
・擁壁
・アスベストを含む建材

などへの対応が必要になり、当初の見積りより費用が増える場合もあります。

古家付きのまま売却できれば、このような解体費用を売却前に負担する必要がありません。

2. 建物を利用したい購入者も検討できる

売主から見ると古い家でも、購入者が同じように考えるとは限りません。

購入後にリフォームして住みたい人もいます。

売主が先に解体してしまうと、このような購入希望者は対象から外れてしまいます。

建物を残して販売することで、「建物を利用したい人」「土地として利用したい人」の両方から検討してもらえる可能性があります。

3. 解体するかどうかを買主に任せられる

古家付き土地として売却し、購入後に建物を残すか解体するかを買主が判断する方法もあります。

売主側で先に大きな費用をかけずに販売できる点はメリットです。


■古い家をそのまま売却するデメリット

1. 建物の印象で売れにくくなることがある

老朽化が進んだ建物では、購入希望者が現地を見たときに、

「解体費用がかなりかかりそう」「建物の管理が大変そう」と感じることがあります。

土地自体の条件が良くても、古い建物の印象が購入判断に影響する場合があります。

2. 買主が解体費用を考えて価格交渉することがある

土地として購入する人にとっては、購入後の解体費用も取得に必要な費用の一つです。

そのため、「解体費用がかかるので、その分を値引きしてほしい」という価格交渉が入ることがあります。

売主が解体しないからといって、必ずその分だけ得になるわけではありません。

3. 建物の状態について確認が必要になる

古い建物を残して売却する場合は、建物の状態についても確認が必要です。

売主が把握している雨漏り、シロアリ被害、設備の故障などがあれば、不動産会社へ伝えておきましょう。

「古い家だから何も説明しなくてよい」ということではありません。


■解体して更地で売却するメリット

1. 土地の状態を確認しやすくなる

建物を解体すると、土地全体を確認しやすくなります。

購入希望者にとっても、

・土地の形
・高低差
・境界付近
・敷地への進入
・建築計画

などを検討しやすくなる場合があります。

2. 新築目的の購入者が検討しやすい

最初から新築住宅を建てたい購入者にとっては、建物の解体が終わっている土地の方が計画を立てやすい場合があります。

購入後に解体工事を手配する必要がないためです。

3. 古い建物の管理が不要になる

空き家の場合は、売却期間中も建物を管理する必要があります。

建物を解体すれば、

・建物の劣化
・屋根や外壁の破損
・庭木
・防犯
・建物内部の管理

など、建物そのものに関する管理負担は減ります。


■解体して更地で売却するデメリット

1. 売却前に解体費用が必要

当然ですが、解体してから売却する場合は、売主が先に解体費用を負担します。

問題は、解体したからといって、「解体費用以上に高く売れる」とは限らないことです。

例えば300万円かけて解体したからといって、売却価格が必ず300万円以上上がるわけではありません。

そのため、「古家付きで売った場合の想定価格」と「更地にした場合の想定価格-解体費用」を比較する必要があります。

2. 建物を利用したい購入者を失う

一度解体した建物は元には戻せません。

まだ利用できる建物であれば、リフォームして住みたい購入者が現れる可能性もあります。

売却前に解体する場合は、本当に土地として販売した方がよいのかを確認してから判断しましょう。

3. 固定資産税等が上がる場合がある

住宅の敷地には、一定の要件を満たす場合、固定資産税等の住宅用地に対する特例があります。

建物を解体して住宅用地ではなくなると、この特例が適用されなくなり、翌年度以降の土地の固定資産税等が増える場合があります。

そのため、

「とりあえず先に解体しておこう」

と考えるのではなく、解体する時期と売却予定時期も確認することが大切です。


■古家付きと更地、どちらが高く売れる?

これは物件によって異なります。

単純に、「更地の方が高い」「古家付きの方が得」と決めることはできません。

例えば、

古家付きで売却
売却価格 2,000万円
解体費用 0円

と、

更地で売却
売却価格 2,250万円
解体費用 300万円

であれば、解体によって売却価格は250万円上がっていても、売主の負担まで考えると単純に更地の方が有利とはいえません。

実際には仲介手数料や測量費用、税金などもあるため、売却価格だけではなく最終的な手取り額で比較することが重要です。

不動産の査定価格がどのように決まるのかはこちらで詳しく解説しています。

■解体する前に必ず確認したいこと

ここは非常に重要です。

古い家を解体する場合は、解体業者へ依頼する前に、不動産会社などに売却条件を確認してもらいましょう。

1. 本当に再建築できる土地なのか

建物が現在建っているからといって、解体後に必ず同じように建物を建てられるとは限りません。

例えば、接道条件などの問題によって再建築が難しい土地もあります。

既存建物がある状態では利用価値があっても、建物を解体したことで売却が難しくなる可能性があります。

再建築の可否を確認せずに古い建物を解体するのは避けましょう。

2. 境界や越境に問題がないか

建物を解体して土地として販売する場合は、境界の確認がより重要になることがあります。

・境界標が見当たらない
・隣地の塀が越境している
・屋根や雨樋が越境している
・擁壁の所有関係が分からない

などの問題がないか確認します。

必要に応じて確定測量を行うこともあります。

土地を売却するときの境界確定測量についてはこちらで詳しく解説しています。

3. 解体後の土地に何が残るのか

解体工事では、

「どこまで撤去するのか」

も確認が必要です。

建物だけではなく、

・ブロック塀
・庭木
・物置
・カーポート
・土間コンクリート
・既存基礎
・井戸
・浄化槽

などを撤去するかによって費用が変わります。

売却条件と解体工事の範囲を合わせておくことが大切です。


■「解体更地渡し」という売却方法もある

古家付きで販売しながら、

「売買契約が成立したら、売主の負担で建物を解体して更地で引き渡す」

という方法もあります。

これが、いわゆる解体更地渡しです。

この方法であれば、購入希望者が決まる前に売主が解体費用を負担するリスクを抑えられます。

例えば、

古家付きの状態で販売
↓
購入希望者が決まる
↓
売買契約
↓
売主が建物を解体
↓
更地で引渡し

という流れです。

ただし、この方法では売買契約書に、

・解体する建物や構造物の範囲
・解体費用を誰が負担するか
・解体完了時期
・地中埋設物が見つかった場合の扱い
・滅失登記
・引渡し条件

などを明確にしておく必要があります。


■古い家だからリフォームしてから売るべき?

古い家を売却する場合、「リフォームすれば高く売れるのでは?」と考えることもあると思います。

しかし、売却前の大規模なリフォームは慎重に判断しましょう。

500万円かけてリフォームしても、売却価格が500万円以上高くなるとは限りません。

また、購入者が自分の好みに合わせてリフォームしたいと考えている場合もあります。

そのため、

・現状のまま売る
・最低限の補修をする
・リフォームして売る
・解体して売る

それぞれの想定価格と費用を比較して判断することが重要です。

現状のまま仲介で販売する場合は、内覧前に準備しておきたいポイントも確認しておきましょう。

■古い家を売るなら最初に3つの価格を確認する

判断に迷った場合は、不動産会社へ次の3つを確認すると分かりやすくなります。

① 古家付きのまま仲介で売る場合

② 解体して更地で仲介する場合

③ 不動産会社に現状のまま買い取ってもらう場合

この3つを比較すると、

「解体費用をかける意味があるのか」

「そのまま売った方がよいのか」

「多少安くても買取の方がよいのか」

を判断しやすくなります。

特に古い空き家では、解体費用だけを先に負担するのではなく、現状のまま売却できる可能性を確認してから判断することをおすすめします。

不動産買取と仲介の違いについてはこちらで詳しく解説しています。

■よくある質問 Q&A

1. Q. 築40年以上の家でもそのまま売れますか?

売却できる可能性はあります。

築年数だけではなく、建物の状態、立地、土地の価値、価格などによって購入需要は異なります。

古家付き土地として販売する方法もあります。

2. Q. 古い家は解体した方が高く売れますか?

必ず高く売れるとは限りません。

更地にすることで売却価格が上がったとしても、売主が負担する解体費用まで含めると古家付きで売った方が手元に残る金額が多い場合もあります。

3. Q. 解体すると固定資産税は高くなりますか?

住宅を解体することで住宅用地の特例が適用されなくなり、土地の固定資産税等が増える場合があります。

実際の税額は土地や自治体によって異なるため、解体前に確認しましょう。

4. Q. 家を残したまま売り出して、売れたあとに解体できますか?

可能です。

売買契約成立後に売主負担で建物を解体し、更地で引き渡す「解体更地渡し」という方法があります。

解体範囲や期限などを売買契約で明確にすることが重要です。

5. Q. 古い家は不動産会社に買い取ってもらえますか?

買取対象になる可能性があります。

建物の状態だけでなく、土地の立地、接道、再販売のしやすさなどによって判断されます。

仲介による売却と買取の両方を比較してみるとよいでしょう。


■まとめ

古い家だからといって、必ず解体して更地にする必要はありません。

古家付きのまま売却すれば、売主が解体費用を先に負担せずに販売できます。

一方、更地にすることで、新築を考えている購入者が検討しやすくなる場合もあります。

重要なのは、

古家付きでいくらで売れそうか

更地ならいくらで売れそうか

解体費用はいくらかかるか

現状買取ならいくらになるか

を比較することです。

また、解体する前には再建築の可否、境界、越境、解体範囲、固定資産税等への影響なども確認する必要があります。

一度建物を解体すると元には戻せません。

「古いから解体する」と先に決めるのではなく、まず現状のままで査定を受け、古家付き・更地・買取それぞれの条件を比較してから判断しましょう。

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