不動産の一括査定とは?メリット・デメリットと失敗しない会社選びを解説

査定

相続登記が終わったら、次は不動産会社へ査定を依頼します。

最近はインターネットから複数の不動産会社へまとめて査定依頼ができます。

便利なサービスですが、使い方を間違えると営業電話が多かったり、査定額だけを見て失敗してしまうケースもあります。

この記事では、一括査定の仕組みと失敗しない不動産会社選びを、不動産営業の実務経験をもとに解説します。

一括査定とは?

一括査定とは

答え:一括査定とは、一括査定サイト(数社あり)でまとめて査定を依頼する方法になります。

各サイトで登録している不動産会社が異なります。

1回の登録で、2社~約10社へ一括(まとめて)査定依頼をすることができ、各不動産会社でお持ちの不動産の概要を伝えることなく、一斉送信ができますので入力の手間が省けます。

一括査定は、無料なの?

答え完全無料となっております。

当サイト運営者が知っている範囲では完全無料しか見たことがありません。

「完全無料だと逆に不安になる」というお声も多いですが、不動産会社は基本的に成功報酬で売買契約が完了したり、決済(所有権移転)完了で役目を終えます。

その際に報酬料として仲介手数料をいただきますので不動産会社としては特に「査定費用」や「調査費用」を頂いたりすることはございませんのでご安心ください。

一括査定は、なぜ無料なの?

答え:一括査定会社が、不動産会社から1件につき広告料を受け取っています。

一括査定サイトは、不動産会社とは全く別の会社が運営をしています。

簡単にお伝えすると、「売りたい方を集客する」サイトになります。

その集客費用を、実は紹介を受けた不動産会社が、サイト運営者に広告料の支払いをしております。

広告料は、約10,000円~約15,000円が一般的ですが、中には1件当たり20,000円と高額なものもございます。

不動産会社もその広告料を回収しようと、連絡をたくさんしていらっしゃいますので事前に身構えておいてください(笑)

↓簡略図式としてはこちらです↓

「売主」=「サイト運営会社」←広告費(紹介料・反響料)=「売主から依頼を受けた不動産会社」

一括査定のメリット

答え:おおよその相場が分かる。会社を比較できる。問題点が浮き彫りになる。

あくまでも一括査定は、

・「売却したい不動産のことを知る」

・「自分に合った営業マンを見つける」

ツールだと思ってください!!

どうしても営業マンによって、「地域」に詳しい方もいれば、「種別」中古戸建や土地又はマンションが得意だったり、「営業力・人間力」が人によって様々です。

あくまでも今目の前の営業マンが買主を見つけるわけですから、この営業マンなら買主も安心して頼みたくなるはず!と思う営業マンを探しましょう。

今はネット集客の時代です。希薄化したお客様との関係を、一瞬でつなぎとめる力がある営業マンが好まれると思います。

査定額が高い会社が良い会社ではない

答え:査定額はあくまでも”過去の売却事例から算出した”「相場の価格=査定額」です。

査定額が一番高い会社を選べばいい?

売主からすれば、できるだけ高い査定額を提示してくれた不動産会社にお願いしたくなるのは当然です。

しかし、ここで一つ注意していただきたいことがあります。

例えば、5社に査定を依頼して、

4社が「2,000万円」、1社だけが「2億円」

という査定結果だったらどうでしょうか。

おそらく、

「何かの間違いでは?」
「この会社、大丈夫かな?」

と疑う方が多いと思います。

では、4社が「2,000万円」で、1社だけが**「2,500万円」**だったらどうでしょう。

「この会社なら500万円も高く売ってくれるかもしれない」
「少しでも高く売りたいから、この会社にお願いしよう」

と考えたくなるのではないでしょうか。

「少し高い査定額」には注意

不動産会社の査定額は、実際にその会社が買い取ってくれる金額ではありません。

あくまでも、周辺の成約事例や現在の販売状況、土地・建物の状態などをもとに「このくらいの価格で売却できるのではないか」と算出した価格です。

そのため、

査定額が高い会社 = 高く売ってくれる会社

とは限りません。

売主が「少しでも高く売りたい」と考えることを理解したうえで、他社より少し高めの査定額を提示する営業担当者もいます。

だからこそ、査定額そのものよりも、

「なぜこの査定額になったのか?」

という根拠を確認することが重要です。

査定価格の「根拠」を確認する

一般的な不動産査定では、近隣で実際に売却された物件などの過去の取引事例を参考にします。

例えば、

  • 近隣ではいくらで成約しているのか
  • 土地の広さや形状は似ているか
  • 建物の築年数や状態はどうか
  • 駅からの距離など立地条件はどうか
  • 現在、競合する物件はいくらで販売されているか

などを確認しながら査定価格を算出します。

査定を受ける際には「2,500万円です」という金額だけを見るのではなく、

「2,500万円と判断した根拠を見せてもらえますか?」

と聞いてみてください。

売主自身も「相場観」を持つ

そして、私が特におすすめしたいのが、売主自身がある程度の「相場観」を持つことです。

専門家のように細かく査定できる必要はありません。

複数の不動産会社が持参した過去の取引事例や現在販売中の物件を見比べて、

「この周辺なら2,000万円前後が中心なんだな」

「自分の家は土地が広いから、もう少し高くてもよさそうだな」

という程度でも構いません。

この相場観があるだけで、提示された査定額を鵜呑みにせず、

「なぜこの価格なのか?」
「他社より500万円高い理由は何なのか?」

と、不動産会社と対等に話ができるようになります。

査定額ではなく「根拠」と「担当者」を比較する

一括査定で比較するべきなのは、査定額だけではありません。

査定価格の根拠、販売方法、担当者の説明や対応まで含めて比較することが大切です。

「一番高い査定額を出してくれた会社」ではなく、

「この人なら根拠を持って販売してくれそうだ」

と思える担当者を探す。

これが、不動産会社選びで非常に重要なポイントです。売主からすれば、査定額を「高く」だしてくれた会社にお願いしたくなる気持ちが十分にわかります。

ではどうでしょう。

5社一括査定をお願いして、4社が「2000万円」、残り1社が「2億円」と査定額を出して来たら2億円の会社に任せようとしますか?

恐らく「怪しい」「何か間違ってるんじゃないか?」「この会社おかしいんじゃないか」と思うはずです。

ただそれが残り1社が「2500万円」と査定額を出して来たらどうでしょうか?

「この会社はこの価格で売れるといっているし、少しでも高く売りたいからこの会社いいな!」

なんて思ったりしませんか??そんな心境を知っている営業マンはこの微妙に高いという価格帯で査定の価格設定をを行うんです。

 査定額は基本的にはエビデンス「証拠、根拠」が必要です。不動産業界で証拠根拠がないことをお客様に伝えることはご法度です。

一般的な会社は「過去の事例」からこの価格帯が査定額(相場)ですとお伝えします。

ここで売主が知っておかないといけないことは、「相場勧」を養うことです。

売主事態が各不動産会社が持参している過去の販売事例をしっかり見て、このあたりで自分が所有している不動産がどのくらいで売れるはずだ!という「相場観」を持つことで、不動産会社のいいなりではなく対等にしっかりお話ができていくので、しっかりご自身でも知識をつけていくことをお勧めします。

良い担当者の見極め方やポイント

答え:買主に営業するにあたって、魅力的な人物かどうかを見極める

チェックポイント

  • 地域を知っている
  • 資料が丁寧(会社が提供した冊子などを持ってくるだけはNG)
  • メリットだけ言わない
  • デメリットも説明する
  • レスポンスが早い
  • 身だしなみが整っている
  • 売却依頼をもらおうとするだけではなく、背景などしっかりヒアリングしてくれる
  • その会社のネット広告を見て、登録がしっかりしているか?を見る

地域密着と大手はどちらがいい?

結論からいうと、「大手だから良い」「地域密着だから良い」と一概にはいえません。

例えば、高価格帯の物件では大手不動産会社のブランド力が買主の安心感につながることがあります。

一方、郊外の土地や一般的な戸建などでは、その地域で長く営業している地域密着型の不動産会社が、地域特有の事情や相場、購入希望者の情報をよく把握していることもあります。

大切なのは会社の規模だけで判断するのではなく、売却する物件との相性と担当者の対応を見ることです。

ここからは、私が不動産売買の実務を通じて感じている「地域密着型」と「大手」の特徴をまとめます。

※もちろん、すべての不動産会社に当てはまるわけではありません。私自身の経験や主観も多く含まれていますので、一つの参考としてご覧ください。

地域密着型の特徴

メリット

  • 地域の相場や特性に詳しい
  • 地域で物件を探している顧客とのつながりを持っていることがある
  • 店舗と物件が近ければ、急な内覧にも対応しやすい
  • 地元の金融機関などにも詳しく、融資について熱心に相談してくれる会社もある
  • 小回りが利き、担当者と密にやり取りしやすい
  • 地域に根付いた会社なら、売主・買主とも店舗へ相談に行きやすい

注意したい点

  • 広告にかけられる予算や掲載媒体が会社によって大きく異なる
  • 顧客管理や追客の方法が担当者個人に依存している場合がある
  • 資料作成やIT活用などに会社ごとの差が出やすい
  • 物件調査や契約書類の作成体制についても確認したい
  • 売却後の保証サービスなどを設けていない会社もある

特に広告については、SUUMO・アットホーム・LIFULL HOME’Sなど、どの媒体に掲載する予定なのかを媒介契約前に確認しておくとよいでしょう。

大手不動産会社の特徴

メリット

  • 知名度やブランド力による安心感を得やすい
  • 高価格帯・ブランド志向の顧客との相性が良い場合がある
  • 多くの営業担当者や店舗を抱えており、組織的な対応を期待できる
  • 顧客管理システムなどが整備され、問い合わせ後の追客を管理しやすい
  • 契約書類や社内チェックの体制が整備されていることが多い
  • 独自の建物・設備保証などを用意している会社もある

注意したい点

担当者によって経験や対応力に差がある知っているが、後追いがあまりできていない。

担当者が多くの案件を抱えていると、対応が遅くなる場合がある

対応エリアが広いため、地域の細かな事情では地域密着型が詳しいケースもある

広告媒体には掲載されても、物件情報の見せ方や説明が十分とは限らない

購入希望者への対応方針が会社の基準に沿って画一的になる場合がある

・ご年配の方が多いと、昔のやり方のままで資料などが分かりにくかったりする

・調査不足が多い場合がある

比較するとこんなイメージ

比較項目地域密着型大手
地域情報強い傾向担当者・地域による
ブランド力会社による強い傾向
小回り利きやすい組織対応が中心
顧客管理会社によるシステム化されていることが多い
広告力会社による比較的強い
高価格帯会社による得意な会社も多い
契約・社内チェック会社による組織化されていることが多い
売却後の保証ない場合もある独自サービスがある場合もある

結局、どちらを選べばいい?

私なら、「大手か地域密着か」だけでは決めません。

査定時に、

① 査定価格にきちんとした根拠があるか
② その地域での売却実績があるか
③ どのような広告・販売活動をするのか
④ 物件のメリットだけでなく問題点も把握しているか
⑤ 質問に対して具体的に答えてくれるか
⑥ この担当者なら買主ともきちんと交渉してくれそうか

を比較します。

最終的に売却活動を行うのは「会社の看板」ではなく、実際に担当する営業担当者です。

そのため、会社の規模は判断材料の一つとして考え、最後は「この物件をきちんと理解して、この人なら任せられる」と思える担当者を選ぶことが大切だと思います。

私がおすすめする査定方法

実際上記の流れも正解ですが、不動産会社に突然伺うのは敷居を高く感じてしまうのが一般的です。

最初一括査定で色々な不動産会社さんに話を聞いて、近くの不動産会社の意見も聞いてみようと思って来店することもよいかもしれません!

FAQ

一括査定は無料?

もちろん”完全無料”です!

サイトによっては、ホームページ上で価格を提示します!ようなうたい文句ですが、ボタンを押すと一斉に個人情報が不動産会社に飛ばされるケースもありますので慎重に進められてください。

知らない人とお話ししたり、家にすぐ来てもらうのに抵抗がある場合は、近くの不動産会社に相談から始めた方がよいかもしれませんね!

断ってもいい?

もちろん一括査定をしたからといって、皆さんにお任せをしなくてもよいですし、

改めて価格を見たら、すぐに売却するべきじゃないなという結果になって断りいれてもOKですよ。

但し一括査定の仕組みの通り、不動産会社は一括査定会社に広告料を支払っていますので、無料だからといって横着な態度をとったり、失礼な言い方をしない方がよいかと思います。

断る場合は、「しっかりとした理由」を明確に伝えましょう。

または一括査定会社に、連絡は不要でストップしてほしいと連絡しましょう!

一社だけでいい?

もちろん気の合う営業マン(A)と出会えて、安心できる会社(A)であれば1社でも構いません。

ただ他社の営業マン(B)や会社(B)とお話をすることで、元々ご信頼されていた(A)の営業マンや会社がよりよく感じ、売却後もより納得してお引渡しもできるのではないかと思います。

知るだけでよかったら、2.3社お話を伺えば答えは見えてくるかと思います。

査定書は何を見る?

基本的には「売却想定価格」です。

・過去の事例の相場価格はいくらなのか?

・現状同条件の不動産はいくらぐらいで販売しているのか?

・どのくらいの期間で売れる可能性があるのか?

まとめ

・2~3社程度の話を聞いて相場観を持つ
・査定価格の根拠を確認する
・会社の規模だけで判断しない
・最後は実際に売却を任せる担当者を見る

査定は「価格を知るため」だけでなく、大切な不動産の売却を任せられる担当者を探す機会として利用してみてください。

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