不動産を購入するときは、売買契約を締結する前に「購入申込書(買付証明書)」を提出することがあります。
購入申込書を提出したあとに、
「やっぱり購入をやめたい」
「申込書を出したらキャンセルできない?」
「キャンセル料や違約金はかかる?」
と心配になる方もいるでしょう。
結論からいうと、通常の不動産取引では、購入申込書を提出しただけでは売買契約は成立しておらず、正式な売買契約を締結する前であれば購入申込みを撤回することができます。
ただし、購入申込書を提出すると、売主や不動産会社は契約に向けた準備を進めることがあります。
購入を取りやめる場合は、できるだけ早く不動産会社へ伝えることが大切です。
■購入申込書を出した後でもキャンセルできる?
通常の不動産取引では、購入申込書を提出しただけでは売買契約は成立していません。
購入申込書は、
・購入希望価格
・手付金の予定額
・住宅ローン利用の有無
・契約希望日
・引渡し希望日
・その他の購入条件
などを記載し、「この条件で購入したい」という意思を売主へ伝えるために使用します。
そのため、正式な売買契約を締結する前であれば、購入申込みを撤回することができます。
また売買契約を進めたい場合は、売主から「売渡証明」などを受領しておくと、売買価格や手付金の額、諸条件や融資利用希望の内容に、互いの錯誤がないか確認もできます。
購入申込書そのものの役割については、「購入申込書(買付証明書)とは?売主が確認するポイントをわかりやすく解説」で詳しく解説しています。
■購入申込書をキャンセルすると違約金はかかる?
通常、購入申込書を提出しただけの段階であれば、売買契約上の違約金は発生しません。
まだ売買契約を締結していないため、
・手付金を放棄する
・違約金を支払う
といった、売買契約成立後の解除と同じ扱いにはなりません。
購入申込書の提出と、正式な売買契約の締結は分けて考える必要があります。
■「売主が購入申込みを承諾した後」でもキャンセルできる?
購入申込書を提出すると、不動産会社を通じて売主へ購入条件が伝えられます。
売主が、
「その金額で売却します」
「その条件で進めましょう」
と回答し、売買契約の日程調整などが始まることもあります。
それでも、通常の不動産取引において、正式な売買契約を締結する前であれば購入申込みを撤回することができます。
ただし、売主が申込みを承諾した後は、売主や不動産会社も契約に向けて準備を進めています。
購入しないことを決めたのであれば、契約直前まで連絡を引き延ばさないようにしましょう。
「買付証明」を出したら、錯誤がない限りは売買契約を進めるのが前提で出していただきます。他の人にこの物件を取り押さえたいから「仮押さえ」したい、「一番手」で「二番手以降よりも優位」になりたいなど、自分身勝手な申し込みは控えましょう。
大きな売り買いするものですから、マナー、礼儀を持ちましょう。
購入申込書の法的拘束力については、「購入申込書(買付証明書)に法的拘束力はある?キャンセルできる?」で詳しく解説しています。
■キャンセルするなら早めに伝える
購入申込書を提出すると、売主や不動産会社では、
・売主との条件調整
・契約日の調整
・重要事項説明書の作成
・売買契約書の作成
・必要な物件調査
など、売買契約に向けた準備を進めることがあります。
また、売主がその購入申込みを前提として、ほかの購入希望者との交渉を進めていない場合もあります。
そのため、
「まだ売買契約をしていないから、連絡しなくても大丈夫」
という対応は避けましょう。
購入を取りやめることが決まったのであれば、できるだけ早く不動産会社へ連絡することが大切です。
■売買契約を締結した後はキャンセルの扱いが変わる
ここは購入申込書の撤回と大きく異なるところです。
購入申込書を提出
↓
売買契約前に取りやめる
↓
購入申込みの撤回
正式な売買契約を締結
↓
購入を取りやめる
↓
売買契約の解除
正式な売買契約を締結した後は、単なる「購入申込みのキャンセル」ではありません。
手付解除や住宅ローン特約など、売買契約書に定められた解除条件を確認する必要があります。
購入するか迷っている場合は、売買契約を締結する前に最終的な意思を確認しておきましょう。
売買契約後の手付解除については、「手付金とは?手付解除の仕組みと注意点をわかりやすく解説」で詳しく解説しています。
■よくある質問 Q&A

1. Q. 購入申込書を出した翌日でもキャンセルできますか?
はい。
正式な売買契約を締結する前であれば、購入申込みを撤回することができます。
購入を取りやめることを決めた場合は、できるだけ早く不動産会社へ連絡しましょう。
2. Q. 売主が購入申込みを承諾した後でもキャンセルできますか?
通常の不動産取引では、売主が購入条件を承諾した後であっても、正式な売買契約を締結する前であれば購入申込みを撤回することができます。
ただし、売主側でも契約準備を進めているため、取りやめる場合は早めに伝えることが大切です。
3. Q. 購入申込書をキャンセルすると違約金がかかりますか?
購入申込書を提出しただけで、まだ正式な売買契約を締結していないのであれば、通常は売買契約上の違約金は発生しません。
4. Q. 売買契約をした後でも同じようにキャンセルできますか?
いいえ。
正式な売買契約を締結した後は、購入申込みの撤回ではなく「契約の解除」になります。
手付解除や住宅ローン特約など、売買契約書に定められた条件を確認する必要があります。
■まとめ
通常の不動産取引では、購入申込書(買付証明書)を提出しただけでは売買契約は成立しておらず、正式な売買契約を締結する前であれば購入申込みを撤回することができます。
また、購入申込書を提出しただけの段階であれば、通常は手付金の放棄や売買契約上の違約金が発生するものではありません。
ただし、購入申込書を提出すると、売主や不動産会社は契約に向けた準備を始めます。
購入を取りやめることを決めた場合は、売買契約の直前まで引き延ばさず、できるだけ早く不動産会社へ連絡しましょう。



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