不動産売買契約を締結し、住宅ローンなどの手続きが終わると、最後に行われるのが「決済・引渡し」です。
初めて不動産を売買する方にとっては、
「決済では何をするの?」
「売買代金はいつ支払う?」
「鍵はいつ受け取れる?」
など、分からないことも多いと思います。
決済・引渡しは簡単にいうと、
買主が残りの売買代金を支払い、売主が不動産を買主へ引き渡す日です。
この記事では、決済・引渡し当日の流れや必要なもの、注意点について分かりやすく解説します。
① 不動産売買の「決済・引渡し」とは?

「決済・引き渡し」とは、買主売主の資金の受領や支払いを行う手続きです。
住宅ローンを利用する場合は、買主の融資先金融機関などに集まり、融資実行後、売主への残代金の振込手続きを行うのが一般的です。
「不動産売買」では、売買契約を締結しただけでは取引は完了しません。
例えば、
売買価格:3,000万円
手付金:100万円
で契約していた場合、決済日に残りの2,900万円を支払います。
実際には、固定資産税等の清算金や登記費用、仲介手数料などの支払いもあります。
② 決済当日の流れ
取引によって多少異なりますが、一般的には次のような流れです。
1.司法書士による本人確認・書類確認
司法書士が「売主・買主の本人確認」を行い、「所有権移転などに必要な書類を確認」します。
2.住宅ローンの融資実行
買主が「住宅ローンを利用する場合」、「金融機関から融資が実行」されます。
3.残代金・清算金の支払い
「買主から売主へ」売買残代金を支払います。
固定資産税等の清算を行う場合には、その清算金も支払います。
4.売主の住宅ローンを完済
売却する不動産に売主の住宅ローンが残っている場合には、受け取った売買代金などから住宅ローンを完済することがあります。
5.登記手続き
支払いなどが確認できたら、司法書士が所有権移転登記などを申請します。
売主に抵当権が残っている場合には「抵当権抹消登記」
買主が住宅ローンを利用する場合には「抵当権設定登記」なども行われます。
6.鍵・書類の引渡し
最後に売主から買主へ鍵や関係書類などを引き渡します。
これで決済・引渡しは完了です。
③ 残代金・固定資産税等の清算
決済日に買主が支払うのは、売買残代金だけではありません。
取引によって、
・固定資産税・都市計画税等の清算金
・登記費用
・仲介手数料
・その他の諸費用
などが必要になります。
固定資産税等については、売主と買主の間で引渡日などを基準として日割り清算することがあります。
なお、これは固定資産税等の納税義務者を変更する手続きではありません。
固定資産税等の納税義務者は、その年の1月1日時点の所有者です。
売買時の清算は、あくまで売主と買主の間で負担を調整するものになります。
④ 所有権移転・抵当権抹消とは?
決済では、お金の支払いと同時に登記の手続きも重要になります。
主なものとして、
▼所有権移転登記
売主から買主へ所有権を移します。
▼抵当権抹消登記
売主の住宅ローンなどに伴う抵当権が残っている場合に抹消します。
▼抵当権設定登記
買主が住宅ローンを利用する場合に、金融機関の抵当権を設定します。
これらの登記手続きは司法書士が行うことが一般的です。
⑤ 売主・買主が準備するもの
必要なものは取引によって異なります。
買主の例
- 本人確認書類(免許証・マイナンバーカード)
- 印鑑(実印・銀行届出印など、金融機関や司法書士から指定されたもの)
- 住民票など登記に必要な書類
- 印鑑証明書(必要な場合)
- 金融機関から指定されたもの(ローンが下りる予定口座の通帳)
売主の例
- 本人確認書類(免許証・マイナンバーカード)
- 印鑑(実印・銀行届出印など、金融機関や司法書士から指定されたもの)
- 通帳(売買残代金が入る予定の分)
- 印鑑証明書
- 登記識別情報通知(権利証)
- 鍵(全て)
- 買主へ引き渡す関係書類
- その他、司法書士から案内された書類
必要書類は取引によって変わりますので、必ず不動産会社・司法書士・金融機関からの案内を確認してください。
⑥ 決済当日の注意点
決済当日は大きなお金が動きます。
特に、
- 振込金額
- 振込先
- 清算金
- 必要書類
- 鍵や引渡書類
は事前に確認しておきましょう。
また、銀行での振込や着金確認に時間がかかることがあります。
書類が不足していると、その日に決済できない場合もありますので、前日までに必要なものを確認しておくことをおすすめします。
よくある質問 Q&A

Q. 決済はどこで行いますか?
住宅ローンを利用する場合には、買主が融資を受ける金融機関などで行うことがあります。
売主・買主・不動産会社・司法書士などが手続きに関わります。
取引によって方法は異なりますので、事前に不動産会社から案内があります。
ネット銀行などを利用する場合には、事前に融資や登記に必要な手続きを済ませ、決済当日に売主・買主などが一か所に集まらない方法で行われることもあります。
この場合も、司法書士への委任状や必要書類の提出などを事前に行い、融資実行や残代金の着金確認などを経て決済・引渡しが完了します。
その場合は事前に司法書士の委任状や必要書類の提出準備が必要になります!
Q. 決済にはどのくらい時間がかかりますか?
取引内容や金融機関の手続き状況によって異なります。
書類確認や振込、着金確認などがありますので、時間に余裕を持っておいた方がよいでしょう。
おおよそ1時間半~2時間半が目安と思っておいてよいかと思います。
Q. 決済日に鍵をもらえますか?
一般的には、残代金の支払いなどが確認された後に鍵が引き渡されます。

Q. 売主の住宅ローンが残っていても売却できますか?
売却代金などを利用して住宅ローンを完済し、抵当権を抹消することで売却できる場合があります。
ただし、売却代金より住宅ローン残高の方が多い場合などは、事前に資金計画を確認する必要があります。
まとめ
不動産売買の決済・引渡しは、
残代金等の支払い
↓
所有権移転などの登記手続き
↓
鍵・関係書類の引渡し
という流れで進みます。
売買契約を締結しただけでは取引は終わっておらず、決済・引渡しまで完了して不動産売買が一区切りとなります。
必要な資金や書類は取引によって異なりますので、決済日が近づいたら不動産会社・司法書士・金融機関から案内された内容を確認しておきましょう。
住宅ローンの仮審査から購入申込み、売買契約、決済・引渡しまでの全体像については「不動産売買の流れとは?」でも詳しく解説しています。



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